2017年ビジネス書で大ヒットした『生産性 -マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの-』を読んで実行したこと
昨年2017年、ビジネス書として大ヒットし、様々なランキングで上位になっていた『生産性 -マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの-』の概要と読んで実行に移したことを書いていきます。
この記事の目次
- 『生産性』を読んだ理由
- 『生産性』の概要
- この本を読み終えてのアクション
『生産性』を読んだ理由
現役の商社役員からのお勧め
この本も前回の記事にした『言葉になるは武器になる』と同様、書店で何度も見かけて気になっていました。アイキャッチの画像にもしましたが、dマガジンで購読している自分の大好きな雑誌「MONOQLO」のビジネス書ランキングでも堂々の一位になっていました。
しかし実際に読み始めた理由はやはり直に会える尊敬する人からのお勧めで、この本については現役で誰もが知っているような商社の役員をしている方から『ビジネス書なんてくだらないと思ってたけど、あの本は良かったな』とお勧めされたことです。
(お勧めというか「同然読んだよね?」みたいに聞かれました)
『生産性』の概要
要点
成長するとは、生産性を上げること。(主テーマはこれに尽きる)
成長するとは、生産性を上げること。
"成長する"とは、新たな知識や技術を習得することでも、英語がうまくなることでもない。それらを駆使して仕事の生産性を上げることが出来たかどうか。
<成長のためのサイクル>
① 今まで何時間かけても出来なかったことができるようになる
② 今まで何時間もかかっていたことができるようになる
① 今まで1時間かかって達成していたことより、はるかに高い成果を、同じ一時間で達成できるようになる
④ ②や③で手に入れた時間を、別の今までは何時間かけても出来なかったこと、に使われ①に戻る
これが成長のためのサイクルであり、我々は業務を通してこの体験を自分に課さなければならない。
目の前の仕事だけでなく、今後の成長のための投資や新しいチャレンジも労働時間内でやりきれるようになる、そうでないとプロフェッショナルとしての成長に、常に個人の生活の犠牲がセットになってしまう。
生産性に直結する研修
これは要点ではなく個人的に為になったと強く感じた章について。研修と表現されているが、別に会社の研修として用意せずとも、自分の中で業務を通して実行できることである。
① 判断の練習をする研修
「どれも正解でどれも不正解の中から選択する」という練習。
そして選択に伴う問題をあらかじめ想定し、備えておく。
いわばマネージャーの仕事とは判断をすることリスクに備えておくこと。
肩書が管理職でなくても我々は皆自分や、それ以上のリソースを管理しながら業務を遂行していることだろう。その中で、日々、大なり小なり"選択"をしている。それの精度を上げていくことは企画職だろうとエンジニアだろうとビジネスパーソンとして確実に必要なことだ。
もちろん独断でなんでも決めてしまってよいというわけではない。業務フローで必要であれば自分で判断した後、実際のマネージャーの判断を仰ごう。
その判断精度を上げるためにも
「すべて正解でも不正解でもある中から意図的に選択する」こと
そして「選択に伴う問題をあらかじめ想定し対策を講じる」ことを日々意図して行っていきたい。
② グローバルチームでの働き方を学ぶ
議論を通して自分にはない別視点での判断基準を得られるし、文化的な背景から当然と思っていたことが当然ではない、個々の判断理由を説明しないとメンバーの不信感が高まることことが理解できる。
この部分を読んで、自分の考えが変わったことがあった。以前、チームに自分と意見の正反対のメンバーがいた。仲は良い。よく一緒にランチもいく。ただあまりに意見が異なるので「会議のときは彼が居ないほうが早く決着するな」なんてことを内心考えていた。
このような状況も、「別の視点を得るチャンス」だったと思えるようになった。
またグローバルについては、外資系企業の『付加価値の低いもの、優先順位の低いものは大胆に切り捨てて、付加価値の高いところにリソースを集中させる』という働き方も参考になるとのこと。
この本を読み終えてのアクション
この本は長いビジネス人生の中で意識し続ける内容で「今すぐ一つ実行」というと少し難しいようにも感じましたが、『本を読んだら何か実行』を自分のルールに課してしまったので一つを実行しました。
付加価値の高いところにリソースを集中させるという文より、自分の一番付加価値の高いところはどこだろうと考え、現在自分自身も開発を行いながら開発プロジェクトを牽引する進行役を担っており、おそらく自分は開発そのものよりも『みんなの力を合わせて大きなものを作っていく』ことそのものに指向が向いていると思っていたため、この能力向上のためにスクラム研修に申し込むことにしました。
これが好転したらまた記事にします。